Youtarr v1.71.0のインストール・使い方ガイド:自宅DVR化完全解説
自宅サーバーでYouTubeの動画を管理したい。しかし、既存ツールは設定が複雑すぎる。そんな悩みを抱えるエンジニアに注目されているのが、Youtarrです。
YoutarrはセルフホストできるYouTube DVR/ダウンローダーです。以下のメディアサーバーに対応しています。
- Plex
- Jellyfin
- Emby
- Kodiスタイルのメタデータ出力
もともとは「子どもに直接YouTubeを触らせたくない」という開発者の課題から生まれました。特定チャンネルをPlex上でライブラリ化する目的で作られています。
最新版のv1.71.0では、待望の機能が追加されました。最もリクエストの多かったYouTubeプレイリスト対応がついに実装されています。
この記事でわかることをまとめます。
- Youtarr v1.71.0のインストール手順と初期設定方法
- 新機能であるYouTubeプレイリスト対応の具体的な使い方
- Plex・Jellyfinなど各メディアサーバーとの連携設定のポイント
Youtarrとは:自宅YouTubeアーカイブサーバーの概要
Youtarrは、セルフホスト型のYouTube DVR/ダウンローダーです。YouTubeの動画を自宅サーバーに自動保存し、メディアサーバーから再生できる環境を構築できます。
開発のきっかけは、開発者自身の家庭の課題でした。「子どもに直接YouTubeを触らせたくない」という思いから生まれたツールです。
対応するメディアサーバー
Youtarrは以下のメディアサーバーに対応しています。
- Plex:メタデータ連携でライブラリに自動追加
- Jellyfin:オープンソース構成で完全無料運用が可能
- Emby:Jellyfinと同系統のメディアサーバー
- Kodi:スタイル形式のメタデータ出力に対応
これらと連携することで、YouTubeの動画をテレビやスマートフォンから快適に視聴できます。既存のメディアライブラリに自然な形で組み込めます。
スタンドアロンでも使える柔軟な設計
Youtarrはメディアサーバーがなくても動作します。単体でWebUIを持つローカルYouTubeアーカイブとして利用できます。
主な用途は以下のとおりです。
- 特定チャンネルの動画を定期的に自動ダウンロード
- 子ども向けに安全なキュレーション済みライブラリを構築
- YouTubeプレイリスト単位での一括アーカイブ(v1.71.0新機能)
- ブラウザからWebUIで動画を管理・再生
子ども向け安全管理が生んだ実用設計
YouTubeを子どもに直接触らせると、関連動画から意図しないコンテンツへ誘導されるリスクがあります。Youtarrを使えば、親が承認したチャンネルのみをPlex等で視聴させる環境を作れます。
チャンネルURLを登録するだけで、新着動画を自動取得します。手動でダウンロードする手間は不要です。
最新版v1.71.0で追加された目玉機能
v1.71.0ではYouTubeプレイリスト対応がついに実装されました。これはユーザーから最も多くリクエストされていた機能です。
プレイリストのURLを登録するだけで、リスト内の動画を一括保存できます。チャンネル単位ではなくテーマ別に動画を管理したいニーズに応えます。
リポジトリはGitHub(DialmasterOrg/Youtarr)で公開されています。MITライセンスのため、商用・個人問わず自由に利用可能です。
必要な環境・スペック:VPS/サーバー要件の確認
Youtarrを快適に動かすには、適切なサーバー環境が必要です。ここでは最小・推奨スペックと、長期運用を見据えた容量計画を解説します。
対応OS
YoutarrはDockerで動作するため、Dockerが動くOSであれば基本的に対応します。動作確認が取れている環境は以下のとおりです。
- Ubuntu 22.04 LTS / 24.04 LTS(推奨)
- Debian 11 / 12
- Rocky Linux 8 / 9
- Windows Server(Docker Desktop経由)
自宅サーバーではUbuntu 22.04 LTSが最も安定して動作します。VPS環境でも同様です。
最小スペックと推奨スペック
用途に応じて必要なリソースが変わります。目安は以下の表を参考にしてください。
- 最小構成:CPU 1コア/メモリ 1GB/ストレージ 20GB
- 推奨構成:CPU 2コア以上/メモリ 2GB以上/ストレージ 100GB以上
- Plex・Jellyfin連携時:メモリ 4GB以上を推奨
動画のトランスコードが発生する場合、CPUとメモリの負荷が高まります。メディアサーバーと同居させるならメモリ4GB以上を用意してください。
ストレージの容量計画
YouTube動画のファイルサイズは画質によって大きく変わります。長期保存を想定した目安は以下のとおりです。
- 720p(1本あたり約500MB〜1GB)
- 1080p(1本あたり約1GB〜3GB)
- 4K(1本あたり約5GB〜15GB)
たとえば1080pで100本保存するには、約100〜300GBのストレージが必要です。チャンネルを複数登録して自動ダウンロードを続けると、想定以上に容量が増えます。
VPSでコストを抑えるなら、初期は100GB SSDからスタートしましょう。その後、動画の増加ペースを見ながら外部ストレージやオブジェクトストレージを追加する方法が現実的です。
ネットワーク環境の確認
Youtarrは外部からYouTubeへアクセスしてダウンロードを行います。以下の点を事前に確認してください。
- アウトバウンド通信(ポート443)が許可されていること
- 月間転送量の上限がないプランを選ぶ(大量ダウンロード時に注意)
- WebUI(デフォルト:ポート3000)へのアクセスにはファイアウォール設定が必要
自宅サーバーの場合、上り回線が遅いと外部からのWebUIアクセスに影響します。上り10Mbps以上の回線が望ましいです。
インストール手順:GitHubからのセットアップ
YoutarrはGitHubで公開されています。Dockerを使う方法とソースから直接動かす方法の2通りを解説します。
初心者にはDockerが圧倒的におすすめです。依存関係の解決が不要で、コマンド数も最小限で済みます。
方法①:Dockerを使ったセットアップ(推奨)
-
Dockerのインストール確認
まずDockerが使える状態かを確認します。
docker --version
バージョンが表示されればOKです。未インストールの場合はcurl -fsSL https://get.docker.com | shで導入してください。 -
リポジトリのクローン
Youtarrのソースを手元に取得します。
git clone https://github.com/DialmasterOrg/Youtarr.git
cd Youtarr -
環境変数ファイルの作成
サンプルファイルをコピーして設定を編集します。
cp .env.example .env
nano .env
最低限、PLEX_URL・PLEX_TOKEN・DOWNLOAD_PATHを自環境に合わせて書き換えてください。 -
Dockerコンテナのビルドと起動
コンテナをビルドしてバックグラウンドで起動します。
docker compose up -d --build
初回はイメージのビルドに数分かかります。完了まで待ちましょう。 -
WebUIへのアクセス確認
ブラウザで以下のURLを開きます。
http://<サーバーIPアドレス>:3000
管理画面が表示されれば起動成功です。
方法②:Node.jsで直接起動する場合
-
Node.jsのバージョン確認
Node.js 18以上が必要です。
node --version -
依存パッケージのインストール
クローン後にパッケージを一括インストールします。
npm install -
アプリの起動
以下のコマンドでサーバーを起動します。
npm start
バックグラウンドで動かしたい場合はpm2 start npm -- startを使ってください。
【補足】yt-dlpのインストールも忘れずに
Youtarrは動画ダウンロードにyt-dlpを使用します。pip install yt-dlpで事前にインストールしておいてください。

初期設定・基本の使い方:チャンネル追加と自動ダウンロード設定
Youtarrのインストールが完了したら、次は管理画面から実際にチャンネルを登録する作業に進みます。
操作はすべてブラウザ上で完結するため、コマンド操作は不要です。
管理画面へのアクセス
Youtarrはインストール後、Webブラウザからアクセスできます。
デフォルトのポートは3000番です。VPSのIPアドレスを使い、以下のURLをブラウザで開いてください。
- ローカル環境:
http://localhost:3000 - VPS環境:
http://(サーバーのIPアドレス):3000
ファイアウォールの設定でポート3000が開放されていない場合はアクセスできません。事前に確認してください。
YouTubeチャンネル・プレイリストの登録手順
管理画面にアクセスできたら、登録したいチャンネルまたはプレイリストを追加します。
v1.71.0以降ではYouTubeプレイリストのURLにも対応しています。
-
管理画面のメニューから「Channels」を選択する。
登録済みのチャンネル一覧が表示されます。 -
「Add Channel」ボタンをクリックする。
チャンネル追加用の入力フォームが開きます。 -
YouTubeのチャンネルURLまたはプレイリストURLを入力する。
例:https://www.youtube.com/c/チャンネル名またはhttps://www.youtube.com/playlist?list=XXXXX -
「Save」で保存する。
登録が完了すると一覧に表示されます。
チャンネルとプレイリストは複数登録可能です。子ども向けに厳選したチャンネルだけを登録するといった運用にも向いています。
自動ダウンロードスケジュールの設定
Youtarrは登録チャンネルを定期的にチェックし、新着動画を自動でダウンロードできます。
スケジュールの設定は管理画面の「Settings」セクションから行います。
-
メニューから「Settings」を開く。
各種設定項目が一覧表示されます。 -
「Download Schedule」の項目でチェック間隔を指定する。
例として0 */6 * * *(6時間ごと)のようなcron形式で入力します。 -
「Max Downloads per Run」で1回の実行あたりの最大取得件数を設定する。
初期値は5です。帯域や容量に合わせて調整してください。 -
設定を保存し、スケジューラーを有効化する。
画面上のトグルを「ON」にすると自動実行が始まります。
出力フォーマットはPlex・Jellyfin・Emby・Kodiのいずれかに対応しています。利用中のメディアサーバーに合わせて選択してください。
活用例・便利な機能:Plex連携と子ども向け管理
Youtarrは単なるダウンロードツールではありません。Plex・Jellyfin・Emby・Kodiと連携し、動画ライブラリとして活用できます。
メディアサーバーとの連携設定
出力形式は管理画面の「Settings」→「Output Format」から選択します。利用中のサーバーに合わせて切り替えてください。
- Plex:NFOファイルとサムネイルを自動生成。ライブラリに即反映されます。
- Jellyfin / Emby:同様のメタデータ形式に対応。オープンソース環境にも最適です。
- Kodi:Kodiスタイルのメタデータで出力。ローカル再生環境にも対応します。
保存先ディレクトリをメディアサーバーの監視フォルダに指定します。ダウンロード完了後、自動でライブラリに追加されます。
プレイリスト機能の活用法
v1.71.0でYouTubeプレイリストのサポートが追加されました。チャンネル登録と同じ手順で使えます。
-
管理画面から「Add Playlist」を選択する。
プレイリストのURLを入力するフォームが表示されます。 -
YouTubeプレイリストのURLを貼り付けて保存する。
例:https://www.youtube.com/playlist?list=PLxxxxxxxx -
自動スケジューラーが新着動画を定期取得する。
プレイリストに追加された動画も次回チェック時にダウンロードされます。
チャンネル登録と組み合わせることで、より柔軟なライブラリ構成が可能です。
子ども向けの安全な動画管理
Youtarrが開発された背景は、子どもにYouTubeを直接見せたくないという実際のニーズです。承認済みのチャンネルとプレイリストだけをPlexに配信できます。
運用の流れは以下のとおりです。
- 教育系・知育系チャンネルをYoutarrに登録して自動取得する
- Plexの子ども向けライブラリとして保存フォルダを指定する
- Plexのペアレンタルコントロールでライブラリ閲覧を制限する
- スケジューラーを
0 6 * * *(毎朝6時)に設定して新着を自動補充する
子どもはPlexアプリから動画を視聴するだけです。YouTube本体へのアクセスは不要になります。
プレイリスト機能を使えば、学習テーマ別にまとめた動画集を丸ごと取り込めます。キュレーションされた安全な動画環境を家庭内サーバーで手軽に構築できます。
よくあるエラーと対処法:トラブルシューティング
Youtarrの導入・運用中に発生しやすいトラブルをまとめました。エラーの種類別に対処法を確認してください。
インストール時の依存関係エラー
Docker Composeで起動した際にdependency failed to startが出る場合があります。原因の多くはコンテナの起動順序の競合です。
以下の手順で解決できます。
docker compose down -vで既存コンテナを完全削除するdocker compose pullで最新イメージを取得し直すdocker compose up -dで再起動する
それでも解決しない場合は、docker compose logs youtarrでログを確認します。特定サービスの起動失敗が原因であることが多いです。
ダウンロードが失敗・途中で止まる
動画のダウンロードが進まない場合、yt-dlpのバージョン問題が主な原因です。YouTubeの仕様変更に対応するため、定期的な更新が必要です。
- コンテナ内で
yt-dlp --updateを実行する - または
docker compose pullでイメージごと更新する - クッキーが必要な動画はブラウザのクッキーファイルをマウントして対応する
ネットワーク起因の場合は、docker-compose.ymlのYT_DL_RATE_LIMIT環境変数を設定します。例として2M(2Mbps制限)を指定すると安定しやすいです。
メディアサーバーとの連携不具合
Plexやjellyfinでライブラリが更新されない場合、保存パスのマウント設定を確認します。
docker-compose.ymlのvolumesでホスト側パスとコンテナ内パスが一致しているか確認する- Plexの場合、ライブラリの「フォルダーを参照」でYoutarrの出力先が正しく指定されているか確認する
- Jellyfinはメディアライブラリの再スキャンを手動で実行することで解消する場合が多い
- Embyを使用する場合も同様にライブラリスキャンのトリガーを手動実行する
メタデータが正しく表示されない場合は、出力形式の設定を確認します。OUTPUT_FORMAT環境変数でplex・jellyfin・emby・kodiから使用するサーバーに合わせて指定してください。
ポート競合でWebUIにアクセスできない
デフォルトポートは3000番です。他のサービスと競合している場合は変更が必要です。
docker-compose.ymlのportsを"8080:3000"のように書き換える- 変更後は
docker compose up -dで再起動する - アクセスURLは
http://サーバーIP:8080になる
問題が解決しない場合は、GitHubのIssueページ(https://github.com/DialmasterOrg/Youtarr/issues)を参照してください。同様の報告が見つかることが多いです。

まとめ:Youtarrで実現する自宅YouTube管理環境
Youtarr v1.71.0は、自宅サーバーやVPS上でYouTube動画を自動保存・管理できるセルフホスト型DVRツールです。子どもに安全なYouTube視聴環境を提供したい家庭から、個人アーカイブを構築したい方まで幅広く活用できます。
v1.71.0でできること:総まとめ
- YouTubeプレイリストの自動ダウンロード(v1.71.0で追加)
- 特定チャンネルの新着動画を定期取得・保存
- Plex・Jellyfin・Emby・Kodi向けメタデータ形式での出力
- スタンドアロンのWebUIによるローカルアーカイブ管理
- 子どものYouTube直接閲覧を回避したキュレーション配信
プレイリスト対応は、ユーザーから最も多くリクエストされた機能です。これにより、TubeArchivistからの乗り換えを検討していたユーザーにも選択肢が広がりました。
長期運用のポイント
Youtarrを安定して使い続けるには、定期的なメンテナンスが欠かせません。以下の点を意識しましょう。
- Dockerイメージを定期的に更新する:
docker pull dialmaster/youtarr:latestを月1回以上実行する - ディスク容量を監視する:
df -hでストレージ残量を定期確認する - yt-dlpの更新を確認する:YouTube側の仕様変更に追従するため、コンテナ再ビルドを検討する
- 設定ファイルをバックアップする:
config/ディレクトリをtar.gzで定期保存する
特にディスク管理は重要です。チャンネル数やプレイリスト数が増えると、数百GBに達することも珍しくありません。
今後のアップデート情報の確認方法
Youtarrの最新情報は公式GitHubリポジトリで公開されています。https://github.com/DialmasterOrg/Youtarr の「Releases」タブをブックマークしておくと便利です。
- GitHubの「Watch → Releases only」を設定するとメール通知が届く
- Redditのr/selfhostedでも開発者本人が更新情報を投稿している
- Dockerタグ
latestを使っている場合はdocker compose pullで最新版を取得できる
Youtarrは個人開発のOSSですが、更新頻度は高く、ユーザーの要望が機能に反映される開発スタイルが続いています。GitHubのIssueやRedditに要望を投稿することで、次のバージョンに採用される可能性もあります。
自宅サーバーやVPSに一度環境を構築してしまえば、あとは自動で動画ライブラリが育っていきます。Youtarr+Plex/Jellyfinの組み合わせは、YouTube依存から脱却した快適な動画視聴環境の第一歩です。
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